【中2歴史】世界恐慌の不景気をどう脱出する?不景気になった理由から考えてみよう!

中2歴史

はじめに

1929年、アメリカでは世界経済に影響を与える大事件が起こりました。それは「世界恐慌」として歴史に名を刻むことになる経済危機です。この記事では、世界恐慌がどのようにして起こったのか、そしてその後アメリカはどのようにして不景気から脱出しようとしたのかを解説していきます。

世界恐慌の発生

1929年にアメリカで起こった世界恐慌は、20世紀最大の経済危機として歴史に記録されています

しかし、この危機の背後には、数多くの要因が複雑に絡み合っていました

WWⅠ後の空前絶後の好景気

第一次世界大戦後、アメリカは技術革新と産業の拡大を背景に、前例のない経済成長を遂げていました

自動車、放送、電化製品などの新産業が花開き、消費者文化が根付き始めます

この時期、多くのアメリカ人が株式投資に手を出すようになり、株価は急騰しました

しかし、この好景気は、その後の大暴落を予兆する過熱状態でもありました

ヨーロッパの復興とアメリカ商品への需要減少

一方で、ヨーロッパは戦争の傷跡を癒やし、徐々に経済を再建していました

ヨーロッパ諸国が自立し始めると、アメリカ製品への依存度が低下

これにより、アメリカの輸出が減少し、国内の製造業に打撃を与えました

アメリカの株が大暴落、世界恐慌へ

1929年10月24日、ニューヨーク証券取引所で株価が突然大暴落しました

この日を「ブラック・サーズデー」と呼び、株式市場の崩壊が世界恐慌の始まりとされています

株価の暴落は、過剰投機と貸株取引の拡大、そして実体経済との乖離が主な原因でした

株を担保にした借金が返済不能に陥り、銀行や投資家を直撃。多くの銀行が破綻し、企業は資金繰りに苦しみました

この経済危機はアメリカにとどまらず、金融市場が密接に連携していた国際社会にも波及

ヨーロッパをはじめとする世界各国が経済的打撃を受け、世界恐慌と呼ばれるほどの大規模な不景気に陥りました

結論

世界恐慌の発生は、複数の要因が絡み合って起こった現象でした

好景気に沸くアメリカ経済の過熱、ヨーロッパの復興による市場環境の変化、そして株価の暴落など、多くの視点からこの経済危機を理解することが重要です

アメリカが不景気になった理由

世界恐慌の発生により、アメリカ経済は深刻な不景気に陥りました

この不景気を引き起こした主な要因を掘り下げてみると、市場の縮小、失業による購買力の低下、そしてその結果生じたデフレスパイラルが浮かび上がります。

市場の縮小

世界恐慌前、アメリカ経済は好景気の中、過剰な生産能力を築き上げていました

しかし、株式市場の暴落による経済の信頼性低下と、ヨーロッパ諸国の経済復興による輸出市場の縮小が同時に起こりました

これにより、アメリカ国内外での商品需要が大幅に減少し、多くの企業が生産を削減せざるを得なくなりました

失業による購買力の低下

生産の削減は、大量の失業を引き起こしました

失業者が増加すると、当然ながら消費者の購買力は大きく低下します

人々が商品やサービスを購入できなくなると、さらに企業の売上は減少し、これが企業の倒産や更なる失業を引き起こす悪循環に陥りました

デフレスパイラル

購買力の低下と消費の減少は、価格の総合的な下落、すなわちデフレーションを引き起こしました

デフレ状態では、貨幣の実質価値が上昇し、人々はさらに消費を控えるようになります

これは、「今買うよりも将来の方が安くなる」という期待感からくるものです

このような消費の減少は、企業収益のさらなる悪化を招き、経済全体が縮小する原因となりました

結論

アメリカが深刻な不景気に陥った理由は、市場の縮小、失業による購買力の低下、そしてそれに伴うデフレスパイラルの発生にあります

これらの要因は、経済を一層深刻な状態に追い込みました

複数の原因が重なることで、世界恐慌は単なる株価の暴落以上の、長期にわたる経済的影響をもたらしたのです

授業活動:不景気からの脱出方法

不景気からの脱出方法を考える授業活動は、生徒たちに経済の問題解決に対する理解を深めさせることを目的としています

以下に、この活動を詳細に説明します

ステップ1:個人で予想する

まず、生徒たちは不景気からの脱出方法について個人で予想します

この段階では、生徒たちは自分自身の知識や理解に基づき、どのような政策が有効か、またはどのような行動が経済にプラスの影響を与えるかを考えます

ステップ2:2人1組で考えを共有し、結論をpadletに記入

次に、生徒たちはペアを組み、それぞれが考えた不景気からの脱出方法について話し合います

この活動で、異なる視点からの意見や新たなアイデアが生まれることが期待されます

ペアでの議論を経て、合意形成を図り、その結論をpadletなどのオンライン共有ツールに記入します

ここでは、コミュニケーション能力や協調性も同時に養われます

ステップ3:全体で共有

最終的に、各ペアがpadletに記入した脱出方法について、クラス全体で共有します

この段階では、教師が進行役となり、各グループの提案を一つずつ紹介し、クラス全体での討議を促しました

実際のパドレットです↓

この討議を通じて、生徒たちは他のグループのアイデアに触れ、経済問題に対するより幅広い視野を持つことができるようになります

結論

不景気からの脱出方法を考えるこの授業活動は、生徒たちに実世界の問題に対する深い洞察を与え、コミュニケーション含め、多くのスキルを養うことができました

実際の問題解決に応用することで、生徒たちはより実践的な学習を経験することを目指し、この活動を設定しました

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