中1の地理の世界地誌では、アジア各地域の発展を扱います
今回は日本の隣国・韓国が経済発展した時期の授業内容・活動を紹介します
韓国が経済発展するまでの歴史
1950年に始まった朝鮮戦争は同じ民族が南北に分かれて殺しあう悲惨な戦争でした
北朝鮮軍に攻め込まれたこともあったため、韓国は戦後国土が荒廃していました
1965年に日韓基本条約が結ばれ、
日本の経済協力により、韓国は
合計で5億ドル(無償:3億ドル/有償:2億ドル)の資金提供を利用し、インフラ整備・工業団地の形成
を次々に進めました
1970年代からの韓国は『漢江の奇跡』とよばれる目覚ましい発展をなしとげます
現代の韓国
経済発展を達成した韓国は近年
2000年~2009年まで造船量世界1位
自動車生産量も増大しつづける
と工業発展が続きました
急速な工業発展により、アジアNIEsの代表格となったのです
近年はコンピュータ関連工業が発展
生徒の中にも韓国企業の商品を使用している家庭が多いのは、エアコン、液晶テレビです
これらの商品は
- 安い
- 機能性が高い
など、様々な部分で評価されており、世界一のシェアを誇る企業もでてきています
日本の技術者が韓国に渡って技術を与えることに賛成?反対?
ここまで概要を説明したところで、いよいよ討論に入ります
生徒には、日本から韓国企業に移籍し、液晶ディスプレイの開発に成功した研究者の記録をまず読んでもらい(資料:「私がサムスンに転職したわけ」日経ビジネスより)
自分の感想をまとめさせます
その上で、生徒には「日本で学んだ技術を韓国の発展に活かしたことをどう思いますか?」
と問いかけます
1人で考察をする時間(4~5分)を作った後、隣の生徒と話し合い活動をさせました
その後数名を指名して全体でも発言をしてもらい、クラスで意見を共有という流れです
- 日本で培った技術は、日本の発展に使用してほしい
- 日本の企業がMさんの才能を見いだせなかったのだから、仕方ないではないか
- 東アジア全体での発展と見れば、日本も韓国も関係ない
など、生徒たちからは様々な意見が出てきます
授業の場ですべての生徒の意見を集めることは出来ないので、
最後は生徒に意見をまとめてもらい回収します
生徒が書いた意見を教員側でまとめ、次の授業で生徒に共有しました
この授業の狙い
生徒たちが社会人になる時は、現在よりさらにグローバル化が進んでいます
その時、いつかこの記事で読んだ研究者の方のように「日本か韓国(外国)か」という決断を迫られる日がやってくるかもしれません
その時、自分は何を重視して何をするべきなのか
を少しでも考えるきっかけができれば良いと思いこの活動を設定しました
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