【中1地理】シエスタは日本にも導入すべき?地中海性気候の夏を考える発問

中1地理

中1の地理の授業では、各地域に入る前に暑い地域や寒い地域の生活にはどのような特徴があるのか?

を学習します

熱帯は、赤道付近に分布して、熱帯雨林気候とサバナ気候にわかれていて・・・

と説明をずっと続けると、中1の生徒たちの多くはだんだん飽きてしまいます

少しでも生徒たちが自分ごととして考えるために、問いかけや発問が必要になります

今回は、地中海性気候の特徴を考える発問・活動を紹介します

地中海性気候の導入

地中海性気候は、

  • 夏の降水量が極端に少なくなる
  • (亜熱帯高圧帯の影響で)夏に乾燥する

ことが主な特徴です

この気候環境の中では、夏の乾燥に耐える硬葉樹という植物が見られます

また、日差しが強いかつ乾燥することで

果物が体内に水分を留める作用が働くため、

  • ブドウ
  • オレンジ
  • オリーブ

といった農作物が盛んに作られています

こうした基本事項を確認した後に人々の暮らしに着目します

夏の暑さが厳しい日本にもシエスタは導入すべきか?

地理の教科書では、地中海性気候の国の中には夏の暑い時期に、シエスタ※を導入していたことが取り上げられています

※シエスタ:日照時間が長いスペイン(地中海性気候)で生まれた習慣で長いお昼休憩のこと

近年、日本の夏は異常な暑さに見舞われています

スペインは、日照時間が長いこともあり、お昼に長い休憩時間を挟んでも、

仕事を明るい時間のうちに進めることができるのです

日本も夏至~8月位までは日照時間が長いですし、

昼間の暑さは以上です

自分(社会科教員)のように、冷房の効いた教室で仕事をしている間に、熱中症のリスクを感じたことはありません

でも、真夏に室外で仕事をしている方、例えば

  • 体育の先生(真夏の校庭での授業は本当に大変みたいです)
  • 道路舗装など工事関係全般の人たち
  • 営業で日中色々な場所を回るビジネスマンの人たち 

などにとって、35度を越すような暑さの中、外を動き回るのは相当体に負担が大きいはずです

授業では次のようなプリントを配布して、生徒同士のペア討論に入ります

シエスタのメリット

プリントの内容以外にも、シエスタを導入すれば

  • 屋外の仕事は、暑い時間帯を避けてできる
  • 室内でも、冷房の温度を高めに設定できる
  • シエスタの時間があることで、経済がより活発になるかもしれない

というメリットがあります

シエスタのデメリット

一方で、

  • 帰宅がより遅くなり、家族や大切な人との時間が減る
  • 休憩時間も冷房がついているから、結局冷房をかける時間が長くなり環境に負荷がかかる
  • シエスタの時間にお金を使うことで、休日のお出かけが少なくなり結局経済にマイナス

という意見もあります

上記にあげた以外のメリット・デメリットも含め、どちらがより良い選択なのか?

隣りに座っている生徒と2~3分討論をして、数名あてて全体で発言してもらいます

生徒1人1人違う根拠から結論を導き出しているので、

とても興味深い授業になりました

この活動の狙い

シエスタという討論を通して

地中海性気候の夏の暑さとそこで暮らす人たちの生活の知恵

についての知識がより深まってほしいという想いでこの活動を設定しました

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