縄文時代の生業:狩猟・漁労・採集
縄文時代は、約1万6,500年前から約2,700年前まで続いた日本の先史時代です
この時代の人々は、狩猟・漁労・採集を主な生業としていました。
狩猟
縄文時代の狩猟は、主にニホンジカやイノシシを対象としていました
獲物を追いかけて捕らえる追っかけ狩りや、待ち伏せして捕らえる待ち伏せ狩りが行われていました
また、弓矢や槍、落とし穴、罠などの道具を用いて狩猟が行われていました
漁労
縄文時代の漁労は、海や川、湖で行われていました
主に、サケやマス、タイ、スズキ、アユなどの魚類を捕獲していました
また、貝類や海藻なども採集されていました
採集
縄文時代の採集は、山や川、海で行われていました
主に、ドングリやクリ、クルミ、トチなどの堅果類、キノコや山菜などの野菜類、果実類などが採集されていました
また、水草や草花なども採集されていました
縄文時代の人々が実際に食べていたもの
縄文時代の人々は、狩猟・漁労・採集によって、多様な食料を確保していました
その中でも、主な食べ物は以下のようなものでした
植物
- ドングリ
- クリ
- クルミ
- トチ
- クズ
- ワラビ
- ヒョウタン
- ヤマブドウ
動物
- ニホンジカ
- イノシシ
- シカ
- クマ
- ウサギ
- カモ
- アヒル
魚介類
- サケ
- マス
- タイ
- スズキ
- アユ
- カニ
- エビ
縄文時代人は季節によって様々なものを食べていた
これらの食料は、季節によって異なるものを食べていました
例えば、春は山菜や貝類、夏は魚介類や果実類、秋は木の実やキノコ類、冬は肉類や乾物類などを食べていました
また、縄文時代の人々は、これらの食料を保存するために、乾燥や燻製、塩漬けなどの加工を行っていました
これにより、季節を問わず、安定した食料を確保することができました
縄文時代の食事は、現代の食事と比べると、肉類や脂質の割合が少なく、炭水化物や食物繊維の割合が多いのが特徴です
また、保存食(例:縄文クッキー)の割合も高く、季節を問わず、バランスの良い食事を摂れていたと考えられています
食事例
具体的な食事例としては、以下のようなものが挙げられます。
- ドングリを煮て、粥やパンにして食べる
- サケを燻製にして、保存食にする
- ニホンジカの肉を焼いて食べる
- 貝類を茹でて食べる
縄文時代の人々の食事は、自然と共存しながら生きていくための知恵と技術の結晶と言えるでしょう
授業活動「縄文時代の夜ご飯メニューを考えてみよう!」
生徒たちには、縄文時代の暮らしを体験する授業活動を行いました
その中で、彼らは縄文時代のご飯メニューのおかずを考え、実際に献立を考えてみました
各グループは狩猟や漁労、採集をテーマに、時代背景に即したメニューを考案しました
活動の流れは、以下のとおりです。
縄文時代の食事について学ぶ
まず、縄文時代の人々がどのような食事をしていたのかを学びます
縄文時代の食料や、その加工方法、季節ごとの食事などについて学びます
縄文時代の食材を選ぶ
次に、縄文時代の食材から、おかずを作る食材を選びます
縄文時代の食材を前述の表から選びます
- 植物:ドングリ、クリ、クルミ、わらび、やまぶどう
- 動物:ニホンジカ、イノシシ、シカ、クマ、ウサギ、カモ
- 魚介類:サケ、ウナギ、カツオ、サバ
おかずのアイデアを出す
選んだ食材を使って、おかずのアイデアを出します
縄文時代の人々は、火や水を使って食材を調理していました
そのため、煮る、茹でる、などの調理方法が使えます
プリントにまとめる
考案されたメニューはプリントにまとめ、以下のポイントを書くよう促しました
おすすめ・こだわりポイント
- 新鮮な食材の利用
- 火を使って長い時間煮込む
- シンプルだけど出汁の取れたスープが一押し
などがあげられます
栄養面でどんなメリットがあるか
- 豊富なタンパク質とビタミン摂取(ビタミンなどはタブレットを利用して調べてもOKという指示です)
- 肉も野菜もバランスよく食べられる
などがあげられます
おかずの名前とレシピを一覧にして、最も食べてみたいおかずのランキングをつける
生徒が頑張って考えたメニューを共有するため、おかずとレシピを一覧にして配布します
他の生徒は、クラスの誰が作ったメニューを1番食べたいかを1位~3位でランキングにします
ランキングの結果、1番~3番に票を集めた生徒を次の授業で発表しました
まとめ
この授業活動を通じて、生徒たちは縄文時代の人々がどのような環境で生活し、どんな食事を摂っていたのかを実感しました
生徒の中には実際に家で調理して、写真に撮って持ってくる強者もいました
この活動を通して、縄文時代の食事について理解を深めることができました
また、創造力や料理のスキルも身につけることができたと思います
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